セサミオイル

アンテベラムのセサミオイルのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
1.3
オモテタントチガッタwww
「怖い!」とか「ゾッとする!」とか「違和感がじわじわくる!」「良い意味で裏切られた!」とかそういうんじゃなくて単に啓蒙活動の一環って感じにしか見受けられませんでした。
過度な期待はこちらの落ち度というのを信条としてるのでそこまでダメージはなかったですが、広告詐欺の疑いあり。
製作者が同じという事で「ゲットアウト」「アス」というタイトルが並び称されたのでてっきりとんでも設定の上に知的ホラーが展開されると思ってたんだけどそういうんじゃなかったw
ジョーダンピールのテイストはジョーダンピールにしか撮れないと言う当たり前体操を思い知りました。
ここは注意ですな。

黒人差別はかつて苛烈を極めて今もまだ根っ子は全くなくなってませんし、今尚理不尽に命も奪われています。白人警察が黒人を射殺する話が今もあって主演のジャネールモネイさんも熱心に啓蒙活動されてます。こういう話をすると日本の有名人なら知識が浅いという事で炎上しますね。当事者しか語れない事もありますね。今の黒人の地位があるのは先人が解放運動で血を流した上に成り立っている事ですね。
黒人差別に限らず人種差別というならば我々日本人も海外旅行に行けば余裕で差別の対象になり得ますし、我々日本人の中でも臆面もなく差別的発言や行動をとる大人が沢山います。僕はそういう人達が大っ嫌いですし、高齢者なら天然で差別発言する人もいますね。なので色々知る事は大切ですね。
なのでこの映画のテーゼはとても大切な事なのですが、そういうのは申し訳ないけどアメリカ本国で、学校の特別授業の時間にやってくれ。
と思いました。
歴史や現状を全く知らない人がこの映画を観る事の意義は大きいとは思いますけど、啓蒙活動の一環としか見受けられなかったです。
この問題を扱ったアメリカンユートピア、ブラッククランズマン、ジャンゴなどは大好きですし、ゲットアウトもアスも好きなので映画で黒人差別問題を扱うなという訳ではないんですが、方やこの映画はなんなんだろう。意義ばかりが押し寄せてきて、映画の面白みに欠けてた気がします。

大好きな音楽家のジャネールモネイさん、役者をやっても全く違和感なくてその才能に驚きました。