黒人差別や女性蔑視、家父長制といった社会問題をテーマにしたサスペンス・スリラー。
全くの予備知識無しで観たので予想外の展開に結構引き込まれた。
意図したであろう描写も暗喩的過ぎず、なんならちょっと雑かなと思う点もあるけど意味不明で置いてけぼりになるほどでもなく。
南北戦争下に黒人奴隷が白人から受ける迫害の残酷さや暗鬱さが強調されるシーンから受ける直接的な人種差別。一方現代においても黒人はどこかで居心地の悪さを感じたり冷遇を受けたりする、間接的な違和感。この２つの違和感が重なった時は衝撃的だった。
フェミニズム要素もあったと思うのだけど、そこはちょっと中途半端に終わったかなと。
主演のジャネール・モネイ、ミュージシャンとしても俳優としてもとても才能豊かで魅力的で大好き。今作ではエデンとヴェロニカの二役を演じていたけど見事な熱演だった。
