このレビューはネタバレを含みます
初めから奴隷たちの話し方がめちゃ現代じゃね？っていう違和感があってネタバラシされた時すごく合点がいった。発想が面白いからこそ、もう少し詳しく見せてほしかったし、もう少しドラマチックにしても良かった気がする
なんかあっという間で勿体ない気がした
黒人差別に関するメッセージを伝えたいのか、カラクリで楽しませたいのか、どちらがメインなのかも曖昧
黒人差別をテーマとした映画はもっとシリアスで現実に沿った酷い描写のある映画を見たことがあるから、この曖昧さではあまり刺さるものがなかった
(もちろん本作の虐待シーンも現実に沿った下劣で非人間的なものであることは当然ながら)
あれだけ多くのアフリカ系アメリカ人をどうやってバレずに誘拐したのかとか白人側のストーリーをもっと入れて欲しかったのと、この事件はどれだけの期間に及んだのかとか、この後どうなったのかとか事件についてのディテールを入れてほしかった
あとプランテーションから外まであんだけの距離なら夜に脱走して頑張って走れば公共の場に出られそうじゃね？
結局あの蝶の意味は分からなかったし(調べたら蝶は変身の象徴で、サナギから姿を変える蝶は「他の場所へ行って自由になる」存在らしい。知るかよ)、ホテルのフロントやレストランが失礼な態度を取っていたのは純粋に現代でもこんな風に差別受けてますっていうのを表現したかったってこと？白人の友達がホテルのことで「私のルームサービスは問題ない」って言った時にアフリカ系である2人が意味ありげに顔を見合わせたのもあぁ差別なのね、の意味だったのかな？
あとレストランでナンパしてきた男のシーンはなんだったんwあのお友達凄く自信満々でウーバーのドライバーにセクハラがましいことしてたしあのキャラの役割はなんだったんだろう？性別逆だったらめちゃくちゃ炎上するやつやんな
あともう一つ謎だったのが、誘拐犯の女がヴェロニカのホテルの部屋に侵入した理由。え、なんか重要なもの盗んだっけ？ベッドにわざわざ髪を落とした理由は？ただの嫌がらせ？わざわざ花を送ったのも嫌がらせ？分からなすぎたwもう一回見たほうがいいのかな笑
当事者からしたら分かるのかもしれないけど、差別問題を世界中の人に理解してもらいたいならなんだか色々不足してるような気がした
