おなべ

アンテベラムのおなべのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
3.7
◉アンテベラム =◯◯◯◯◯

◉社会学者のヴェロニカは、黒人の権利を主張する強い女性像として多くの人に支持され、プライベートでは幸せな家庭を築き、順風満帆な毎日を送っていた。とある怪しい人物と出会うまでは…。

◉パッケージビジュアルから正統派ホラー映画を連想していたけど、良い意味で予想を裏切られた。鑑賞者の思い込みを巧みに利用した設定で、衝撃的なラストも含め、見事に一本取られた感じ。

◉《ジャネール・モレイ》の好演が光る。まるで当事者のようなリアリティのある迫真の演技力で、葛藤や苦悩を全身で体現。彼女の放つ緊張感と、いつ弾けてもおかしくない手に汗握る展開に終始釘づけに。











【以下ネタバレ含む】










◉アンテベラム =南北戦争前を意味する(タイトルの意味から、内容を想像できた人もいるかも)。白人至上主義のレイシスト集団の恐怖の支配。奴隷制度の残酷さは言わずもがな、そんなレイシストの中にも人間の心が残ってる人がいる…?かと思わせて突き落とす事で、より絶望感を味わわせる悪意満載の演出に、作り手の本気を感じた…。

◉エリザベスの娘の怪しさときたら!怪しさ以外の何ものも持ち合わせていない怪少女の佇まいから放たれる不気味さに、とある双子の少女を思い出した。
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