TAK44マグナム

EX エックスのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

EX エックス(2002年製作の映画)
3.3
エクストリーマーVSテロリスト、雪山の戦い!


大自然に身をまかせるように走る、跳ぶ、漕ぐ、そして滑るエクストリーマー達!
Xスポーツを題材に、危険なテロリストの陰謀に巻き込まれたCMクリエーター達が逆襲に転じるエクストリーム(極限)スポーツアクション!

監督は「スクリーマーズ」のクリスチャン・デュケイ、主演は「ダークシティ」のルーファス・シーウェル。
共演に「ファイナル・ディスティネーション」のデヴォン・サワ(顔が太ったなぁ・・・)、あのテニス界のレジェンドであるピート・サンプラスの嫁にして「ラストアクションヒーロー」でシュワちゃんの娘役だったブリジット・ウィルソン=サンプラス等。
ブリジット・ウィルソン=サンプラスは、赤のワンピース水着姿を披露してくれますよ。


日本のカメラメーカーの依頼でCMを製作中のイアン(ルーファス・シーウェル)は、雪崩に追いつかれないようにボーダーやスキーヤーが滑るシーンを撮るためにスペシャリストを招聘する。
頭のネジがハズレたようにブッ飛んだボーダーや、滑降のW杯ゴールドメダリストが参加し、オーストリアの山へと飛んだ。
山の頂上で建設中のホテルへ泊まることになった一行が撮影準備を進めていると、何やら不穏な動きが。
ホテルには彼ら以外にも客がいたのだ。
世界最凶のテロリストと噂される一味が潜伏しており、彼らはイアンたちを追ってきたCIAだと誤解、執拗に撮影隊を亡きものにしようと攻撃を続ける。
はたして、絶体絶命のなか、撮影隊は脱出できるのであろうか・・・!?


全体的に一昔前の雰囲気のエクストリームフィルムってノリですね。
フィアレスとしか見えないクレイジーな奴らが、超急斜面を滑り降りてゆきます。
途中途中では大ジャンプをかましてトリックをキメるキメる。
クルクルクル・・・と、何回転しているのか分からないほど回りながら見事に着地、平然とした顔でまた別のトリックをブチかます!
ウヒョー、気分爽快です!

そんな命知らずたちに本当の命の危険がふりかかります。
事故で死んだと偽装していた凶悪テロリストの映像を、知らずにカメラマンのウィル(デヴォン・サワ)が撮影してしまっていたのです。
このテロリストたちが頭が悪いので、どうにも締まりがない映画になっちゃってますね。
世界で一番の悪党みたいに語られていましたが、そんな風にはただの一度も見えませんでした(汗)
ボスからして感情的すぎてアホだし、その息子も女子たちに「キスしてみせろ」だの、ウィルに「ぜんぶ服を脱げ」だの、まったく意味のないことをやらせようと拘るウルトラバカ。
ボスの愛人なんて何の為に出てきたのかマジで分からないし・・・
すごいのは、この愛人、ラストでちゃっかり◯◯◯になっているんですよね。何なんだよ、とってつけた感がハンパないぞ!

ヘリから銃撃されたり、崖から落ちそうになったり、中盤まではそれなりに緊張感もあって良かったのですが、先へ進むにしたがって次第に失速、熱量の感じられない締め方にションボリ。
キャラクターとしては裏方的存在のマークが結果的に金星をあげてしまう展開も悪くはないけれど、「ダイ・ハード」的な観点からすると、やはりそこは主人公の役目だろう、と。
まあ、主人公がイアンなのかどうかも怪しいものなんですけどね。

大事なところで合成バレバレなのも、もう少し何とかならなかったのかと思っちゃいました。
こういう映画だと、CGや特殊効果は観る側が冷めてしまう原因になりかねませんので、最大限に注意しなければならないポイントだろうに。

とは言うもののテロリスト関連を除けば、それなりに楽しく観られるアクションムービーには違いありません。
特に、Xスポーツに興味がある方なら作品のもつポテンシャル以上の興奮を得られることでしょう。
撮影隊のキャラクターはアゲアゲ↑↑ですし、ノリが合えば「貴重な時間を返せ〜!」とは成らずにすむのではないでしょうか。


P.S
そう言えば、この当時だとまだアクションカムが無かったんですねえ。
ウィルはパスポートサイズのビデオカメラを片手に撮影していました。

若かりし頃はスキーにいそしんでいた時期もありまして、割と小型だったビデオカメラを買って、友人達の滑りっぷりを並走したりバックで滑りながら撮ったりしていたのを懐かしく思い出しました。
いまじゃ、超小型で360度撮影できるアクションカムが主流ですものね〜。技術の進歩はすごいなぁ・・・。


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