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シラノ・ド・ベルジュラックのKUBOのレビュー・感想・評価

4.5
『シラノ』の予習にブロードウェイ版の『シラノ・ド・ベルジュラック』を鑑賞。ってこっちが本物か(笑)

口から生まれてきたみたいに雄弁で、かつ剣の達人のシラノ。冒頭では、高慢で自信過剰なそのキャラは、映画ファン的にはロバート・ダウニーJr.というかトニー・スタークみたいに映る。

詩を吟じながら剣技を披露するなど、かなりキザな奴なのだが、鼻が尋常になくデカいという容姿の醜さをコンプレックスにしている。

そこで起こる美しいが文才のない青年と、醜いが言葉をあやつる天才との、絶世の美女をめぐる三角関係。

愛はルックスか? 心か?

この「ラブレターの代筆」から起こるロマンティックコメディっていうのは、最近の作品でも結構目にするが、これが先駆け?

中盤は大いに笑わせておいて、最後には「無償の愛」を貫いた涙なしには見れないお話に。

主演のケヴィン・クラインって、上手いや!

ブロードウェイ版『シラノ』、さすが名作と言われるだけあって素晴らしかった!



*ただ「醜い」って設定で鼻を大きくはしてるけど、元がいい男だから全然カッコいい。そういう意味では映画版のピーター・ディンクレイジは適役かな? 雄弁なのは『ゲーム・オブ・スローンズ』のティリオン・ラニスター役を思い出すしね。
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