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とらんぷ譚の一人旅のレビュー・感想・評価

とらんぷ譚(1936年製作の映画)
4.0
サッシャ・ギトリ監督作。

フランスの映画作家:サッシャ・ギトリの代表作で、イカサマ賭博師だった初老の男の半生を描きます。

とあるカフェで自伝を執筆している男が自らの半生を語り始めていくという回想形式の人生喜劇です。幼少期に家族全員を一度に亡くすという最大の不幸に見舞われた男が処世術で己の人生を軽やかに生き抜いていく様子があっけらかんとした空気感覚の中に描写されています。

いかなる困難に直面しようとも、それに屈することなく、右に流れたり左に流れたりして器用に人生を生き抜く男の飄々とした人生模様を、男自身のナレーション付きで軽やかに綴った“ポジティブシンキング”な人生喜劇の名篇で、演出だけでなく主演までこなしたサッシャ・ギトリが恋に賭博に大忙しな男を軽妙に演じています。
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