NicoJay

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女のNicoJayのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

原題『특송』(特別配達)
英題『Special Delivery』(同上)
邦題『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』

とくにひねったところのないアクション映画なので、気軽に楽しめました。
主演のパク・ソダム(役名チャン・ウナ)はじめ、俳優陣にそれぞれ味があるところも良き。
パク・ソダムは、ハンドルさばきや運転中の目線の配り方など、プロっぽく見えるようかなりトレーニングを積んで撮影に挑んだそうです。

ただし後半になるとカーアクションは少な目。
クライマックスも肉弾戦で、俳優(スタントマン)の吹き替えがちらほら見え隠れしますが、あれらをすべてパク・ソダムにやれというのは無茶な話ですから減点にはならず。
ホームグラウンドである廃車業者の事務所で、何(道具等)がどこにあるか熟知しているウナが、それらを巧みに利用して敵を倒していくシーンなど、設定をうまく使っているなと感心したりも。
ただラスト近く、悪徳警察官ギョンピルと一緒に海へ落ち手錠で繋がれてしまったウナが、助かる示唆がもう少し明確であって欲しかったです。

ハリウッド映画のような大爆発シーンみたいなのはありませんし、ストーリーに意外性もないんですが、主人公は天涯孤独の脱北者で劇中に恋愛要素もなく、ど直球な展開にむしろ好感が持てました。
良質な娯楽作品だと思います。

話が前後しますけど、導入部で依頼人の息子ソウォンを”子供を集めてる業者”(字幕より)に引き渡したウナが、落とした紙幣をかき集めている自分の姿を見て思いあらため、ソウォンのもとへ引き返す場面は胸熱です。
NicoJay

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