書店員見習い

星の子の書店員見習いのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.6
芦田愛菜さんがちひろを演じたからまだ救われた様な気がする。
愛菜さん自身が達観していて聡明な印象があるので、ちひろに対しても妙な安心感を持てた。愛菜さんが大丈夫と言うんなら大丈夫だろう、みたいな。結末はふわっと終わってしまったけど、色々考えさせられる映画でした。
岡田将生さんがいい味だしてた。
高良健吾さんはせっかくのオーラを持ってるので、もう少し見せ場が欲しかったな。



ここからは話が逸れるけど。
私が妊娠した時、潜んでいたアトピー体質が大爆発した。色々調べてステロイドが悪だと思い込んだ私は、ステロイドを使わない治療をしてくれる皮膚科を探し出して通院したのだけど、
一般の皮膚科からはこの皮膚科はひんしゅくを買っていて、通院は辞めた方がいいと止められた。
でも私には一般の皮膚科が悪で、ステロイド治療をしない皮膚科だけが希望だった。
長い治療期間を経て、結局大悪化した末、産まれてきた子どもの事も考えてステロイド治療に戻るしかなくなったのだけれども。
信じてる間は、他の声なんて聞こえない。
信じてるものだけが唯一の救いで、
それを辞めてしまったらまた悪夢の日々がやってくるのではないかという不安がある。
一度思い込んでしまったら、周りを冷静に見れるようになるのは難しい。
私の場合はステロイドを使わない治療で大悪化したので一般的な治療に舵を取りなおせたし、幸いにもその治療が上手くいったのが良かった。

第三者から見たら極めて滑稽で奇妙に見える行動かもしれないけど、それで救われた経験があったらやめることは難しいだろうな。胡散臭くなければ、信じる事自体は悪くないとも思う。