思春期の女の子向けの綺麗な絵本という感じだった。
①主人公の男の子が理想化されすぎているのと、
ヒロインの女の子の自分勝手な行動が
作品全体を通して過度に肯定されているのが気になった。
「立場の弱い人間が周囲の優しさで救われる」というのがこの作品の肝なのだと思う。
ありのままでいい、頑張りすぎなくていいというメッセージは偉大だけど、それを主張するにしては作中でヒロインが男の子にかけてしまった迷惑は重すぎる。
ヒロインの「天涯孤独の車椅子生活」という境遇に自分の状況を重ねて鑑賞する人もいる中で
彼女が無条件に救われることは
逆に現実で頑張っている鑑賞者の誰かを傷つけてしまうような感じもした。
とはいえこの作品が好きな人はいるだろうなー。
「車椅子」「後に男の子も足に障害を負う」という設定が装置として本当に必要だったのだろうかと考えてしまった。
②世界観について
独自性がよくわからなかった。
光の表現が綺麗だった。