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感動するとか楽しかったとかためになったという良さではなく、ドーナツの真ん中を眺めてる気分になった。
そこには世間的には価値もなく存在そのものもあやふやながら、明確な存在感がある。
社会から放り出され、あるいは自ら逃走し結果的にホームレスとなる。そして踊る。その踊りには自由を声高に叫ぶ気迫や気概は感じないけれど、いわゆる「世の中」のシステムには載っていないなにかがある。
何者かになろうあるいは何かを訴えようという踊りではなく、ただの踊りそのもの。踊りだが踊ってはいない。舞うけれどまわされていない。さながら風や温度の流れを目を凝らして見つめるような感じ。