けーすけ

プロミシング・ヤング・ウーマンのけーすけのレビュー・感想・評価

4.0
まもなく30歳を迎えるキャシー。かつては秀才であったが、今はカフェでバイトをしながらの実家暮らし。そんな彼女は夜な夜なクラブへ繰り出し、泥酔したふりで男から声を掛けられるのを待っていた。なぜ彼女はそんな事をするようになったのか・・・






なんだか話題になってる感じなので観てきましたが、強烈だった…。
ポスターとかのビジュアルから“ハーレイ・クイン”的な?とか想像してましたが、それとは違った内容。そして復讐劇かと思いきや恋愛もあり、一本筋を通しつつ二転三転する話の流れは面白かった。
レーティングがPG12だけど、グロや痛々しい暴力描写はほぼ無し。



序盤はキャシーがクラブで酔い潰れている(ふりをしている)ところに男たちが「あいつ無防備だな、声かけてみろよ」とお持ち帰りしちゃう描写。
キャシーはただの売春婦か?それとも男を殺しちゃうサイコキラー的な?と想像しましたが、そんな事はなく男達を制裁していくだけ。


彼女がそういった行動をするようになった理由は、大学生の頃に起きたある出来事がきっかけ。その事件と事件に関わった人物の言い分が言葉は悪いですがかなり胸糞で、人によっては不快感を覚えるかも。

それでも過去に何があったのか徐々に明かされていく展開にゾクゾク。そしてキャシーが暴力は使わず、人間心理を利用して行っていく復讐劇にゾワゾワ。
(しかしキャシーが夜な夜な潰れてお持ち帰りされてるのって、それほど広くないコミュニティだとあっという間にウワサになりそうな気はしたが笑)


正直なところ恋愛部分の描写が少し長く感じてしまったけれど、それらもしっかりと物語の一部となっており、クライマックスに向けてのカタルシスはかなりのものがありました。
あとキャシーのナースコスプレ姿が最高に最強。めちゃめちゃ良かった。


個人的には爽快とも痛快とも言い難いラストではありましたが、性問題を男性・女性目線ともに提起しており考えさせられる部分は多々で、鑑賞中にあちこちへ連れていかれる感情は脚本の賜物かと。

とりあえず世の女性には伝えておきたい。酒を無理やり飲ませたり、酔ってるのをいいことに口説いてくるような男は総じてゲスですぜ。



2021/07/16(金) T・ジョイPRINCE 品川 シアター10 11:20回にて鑑賞。字幕 F-9
[2021-060]
けーすけ

けーすけ