フェミ研ゼミ

プロミシング・ヤング・ウーマンのフェミ研ゼミのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ごめんなさい。ネタバレあると思う。

この映画を観て、テンポが悪いとか、いじめられっ子のチープな妄想的復讐劇などと書いている人がいて信じられなかった。
彼らの想像力の欠如に大変悲しくなった。

それらの感想文をしたためて平然としておられることが大変恐ろしいのです。私。おかしくなりそう。

私は執念が強いので、キャシーに感情移入してしまいこの映画とても辛かった。
大好きになった人は大好きな親友を辱め虐げ死に追いやった事件の傍観者だった。
自分が憎くて殺してしまいたい気持ちだった。

何か不快なことをされた際に、「NO」
と意思表示を突きつけると「そんなつもりじゃなかった」とか「冗談だったのに通じないの?」とか弁解ばかりする男たちばかりで胸糞悪かったよ。
すぐさま「ごめんなさい」と自分の非を受け入れられる柔軟さは弱さじゃないよ。それができる人こそ器の大きな人間なのに。
この映画で弁護士のおじさんだけだったな。素直に許しを乞うたのは。

キャシーが死んでしまって悲しむ人々のことを考えると胸が苦しくて息ができない。
キャシーのお父さん。それからお母さん。そしてニーナの家族。
そしてコーヒーショップのオーナーや、罪なき傍観者の元カレ。
キャシー死んじゃったって。
その事実を知ったら
体の質量を感じないくらいに喪失感を味わうことだろう。オートマで体液が目や鼻からこぼれ落ちるし未来の想像なんてできないと思う。

でも私は誰よりキャシー本人に感情移入していたので、自分の命と引き換えにはなったが事件が明るみになりやっと終わった。と心は軽かった。

その次にキャシーのお父さんに感情移入していたので死ぬほど悲しかった。



何か大変な事態に陥った際に、自分のことは我慢してどうにか耐えようとしてしまうし、よく知らない他人のこととなると、そんなこともあるよね。と記憶にも留めないのが実状です。

そんな時は自分ことも他人ことも、自分の大切な誰かに置き換えて考えてごらんよ。と相談をうけた時話します。
例えば大切な兄弟や甥っ子姪っ子、自分の子どもが同じ状況に置かれてたら、どんなふうに助けてあげたい?と聞いている。

その途端に正しい行動や判断とは何かすぐ理解してもらえるのですよね。

キャシーやニーナの明るい未来を約束してくれる人はどこにもいなかった。

それが悔しくてなにか具体的にできることが欲しい。
疑わしきは罰せず?
そんな言葉するら疎ましいと感じてしまうほどに、女性として生きる世界の現実は辛い。
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