とむ

プロミシング・ヤング・ウーマンのとむのレビュー・感想・評価

3.0
初っ端から男の股間を強調したカメラワークや、「I said "what are you doing"?(何してんのって聞いてんだよ)」の後の、ケチャップの滴るホットドッグ(怖っ)。
一列に並ばされて酒を口に注がれる男性陣の小汚さや、化粧=男の為にしてるという驕り高ぶった考え方など、皮肉たっぷりな映像展開でコチラの嫌悪感を引き出してくる。
当方男だけど、性欲丸出しで近寄ってくる男どもを客観的に見た時の気色悪さったらねぇや


ⅠからⅡ、Ⅲと重なって行くカウントの気味の悪さに終始ドキドキ。
最近話題になったキムタクが如く2こと「ロストジャッジメント」にも通ずるテーマ性で、
どこの世界でも「あの時は若かった」「アッチも乗り気だった(楽しんでた)」が常套句なんだなぁと呆れた笑いが出てしまった。


途中まではかなりハラハラしたし、面白くもあった。
このある種の正義に狂ったジャンヌ・ダルクは、見ている我々をどこまで引っ張ってくれるんだろう…と、ある意味期待してしまってたけど、
思ったより生優しい着地に思えてしまい、
「それで良いの?」って感じではあったなぁ。
一応全年齢向けだから、あんまとてつもない展開は入れ辛かったのかな?

ニーナとキャシーは一心同体だから、一矢報いたその後(正確には"前"なんだけど)は…ってことなのかなとは思ったけど、
ちょっと安直なオチの付け方に感じた。
正直、こちらの想像を超えてくるようなもっとえげつな〜い展開を期待してしまっていた自分が居る。


ただ、こんな「俺は良い男(Nice Guy)だからこんなクズ男にはならん!」と思ってる自分にこそ、いつの日かキャシーに締め上げられてしまうのかも…こわっ。
とむ

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