“悪意がないという罪”
被害者と加害者との間に隔たる大きな壁。
そして、この映画を見た男と女の微妙な温度差。
なんとも切なくも虚しい。
痛快さ爽快感と、悲しみが同時に襲ってくるラストに涙する。
いつまでも“Angel Of The Morning”が頭から離れない。
ジャケのイメージとはかけ離れた、POPでスタイリッシュに始まる映画。
音楽も軽快、パステルの色使いもキュート。
生々しい映像こそないサイコスリラー。
若手女性監督の感性が光る。
罪を罪と思わない人がいる。
傍観する人もいる、所詮は他人事と考える人も、金や権力に左右される人も。
正義は時として無力だ。
だから人知れず罰するしかないのか。
だけどこれは復讐の映画ではない。
人の潜在意識を問う映画。
バーで泥酔する女性を見たら、あなたはどう思う?