ひれんじゃく

プロミシング・ヤング・ウーマンのひれんじゃくのレビュー・感想・評価

4.5
あまりのキツさにゲボ吐きそうになった。男性にも女性にもみんなにとってキツいのでは。冒頭からの女性に対する侮辱的な発言、態度もキツかったし、後半のあれこれがさあ………………………………………………………………………………………女性を舐めてる男に制裁を加えていくスカッとジャパン的なムービーで終わらないのが厳しさを感じた。し、多分あのラストにすら現実は行きつかないのかもしれないなと思ってしまってマジでキツくなった。特に日本では。現実がゲボすぎる。以下ネタバレ。
















キャシーは自分が殺害されることを見越して策を打ち、命と引き換えに自分と友達の仇を討ったわけだけど、そこまでしないと男性優位に全て解釈される危険が転がっているんだなと。そして強姦をされて命を絶たれてしまった女性がいたとしても、その罪に見合った罰をどれほどの犯人が受けているのだろうかと思ってしまった。親友を性被害に殺された女性が全てを隠蔽しようとした男性に殺害されてやっと正当に裁かれる場が用意される、こんなにキツいことはあるのだろうか。そしてこの作品は「フィクション」であって、現実はこれよりも悪い可能性が普通にあるという事実がまかり通っている、この醜悪さに打ちのめされない人はいるのだろうか。勘弁してほしい。性犯罪を犯した人間はきちんと裁かれてくれ。女性を都合のいい穴扱いしないでくれ。弄んでいいものという無茶苦茶な思い込みをやめてくれ。誘ってたからとかいうバカみたいな理由で1人の人間に手を出さないでくれ。なんでこんな簡単なことができないんだ。

男性を性的に見て手を出す女性、いなくはないかもしれないけどそれほど数が多くないのはおそらく、身体的な差があるからだと思うよ。抵抗されたらひとたまりもない。そして社会的な立場や社会から注がれる目線も全然違うからだと思うよ。少しずつ変わってきてはいるけど、それでも男性優位な部分がいまだに残っているから。それらが味方についているからって卑劣で低俗な行為をしているのはおかしいって。そういう一部の男性が全体に迷惑をかけているのに、未だにこの現実が異常だと気づかない人たちがいるのもおかしいって。何もかも。フェミニズムの話をすると「男で申し訳ない」って言ってくる友達が何人かいたけど、悔しくなった。男が全て悪い、ではなく、一部の男がクソ最悪だからそれを変えていこうっていう話なのに。こんな日本の世の中は絶対におかしいっていう声を上げ続ける女性でありたい。本当。
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