ウーピーブロンズバーグ

プロミシング・ヤング・ウーマンのウーピーブロンズバーグのレビュー・感想・評価

4.6
 【 ;) 】
最後にこのウインクが出たとき息が止まった…。というよりオープニングからもう見るのをやめてしまいたくなるぐらい胸にズシンと響いた。
 "forgive me"とキリスト的存在の主人公に赦しを乞う男性たち。実際に"赦された者"と"赦されなかった者"は誰なのか。
 劇中歌やポップな衣装小道具も冴えてるしなにより役の年齢にしてはやや子どもっぽい主人公の私服が印象的。「前に進みなさい」という言葉に象徴される様に、ある事件によって止まってしまった、そして家族というある種断ち切れない"呪い"に縛られている様が表現されている様に感じた。
 被害者が声を上げても"将来ある若者のため"(この若者の主語は勿論男性である)と、見て見ぬふりをされるこの社会はいかがなものなのか。声を上げた少数派が精神的に病んでいるとレッテルを貼られてしまうこの社会はどうなのかと、社会全体への強いメッセージを感じた。
 最後の【 ;) 】からわかるように次のターゲットは私たちでありこの社会なのかも知れない。