とある女性の復讐劇です。男性優位な男女差別社会への告発であると同時に、圧倒的なエンターテイメントでした。評価が高いのも頷けます。
ストーリーの構成も、題材の扱い方も、見せ方も、すべてあざとい程にうまい。えらい力強さで作品世界に引き込まれました。最後はほとんどジェットコースターで、エンドロールでは呆然となっていました。
刺激物すぎます。この技術力でプロパガンダをやられたらイチコロだな、つくづくえらい時代だと、冷や汗がでました。
いわゆる「多様性に配慮した」表象が随所に散りばめられてあります。それ自体は真っ当な主張ではありますが、それだけでは終わらないネオリベラリズムの薄気味悪さを感じるのが正直な感想です。
圧倒的に面白かったのもありますが、無批判にアメドラやハリウッドのエンターテイメントを享受する恐ろしさを改めて教えてくれたので満点です。