プロミシング・ヤング・ウーマンのERのネタバレレビュー・内容・結末

　もっとサスペンス性が強いものをイメージしていたけれど、思ったより残虐な感じではなかった。

　正直キャシーについて、結果としてなにがしたいのかよく分からない場面も多かった。過去に囚われたその場凌ぎの行動をとりすぎていて、それ他責で解決するんか？自分の気持ちと折り合いをつけてやれんかったのか？両親やニーナの母親の思いとか考えたことないんか？会話とか録音して文春的な存在にリークした方が社会問題になったんやないんか？1人でなんでもかんでもやろうとしすぎやないんか？極端すぎんか？って思うシーンもしばしば。

　刑法など現状の社会システム、事件に対する報道のスタンス、犯罪に対する人々の心構えや考え方を、変える必要性をこの映画では強く訴えている。キャシーはその不条理に飲まれた被害者だと思う。

　けれど、その社会システムを変えるためにどうすべきなのか、不条理を解消するためにはどう変えるべきなのか、この映画では訴えるだけ訴えて答えをだしていない。どうすべきかはこの映画を観たひとりひとりが考えろということかもしれないが、なんとも後味が悪くて、もんにょりしている。