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プロミシング・ヤング・ウーマンの87のレビュー・感想・評価

3.8
色んなキモい男と、変幻自在のキャリーマリガンが観れて面白かった。
これは、賛否両論のフェミニズム映画というより「現代のお伽話」という感じ。
異様な実家や、カフェ、ロッジなどの美術もとても童話的かつ大衆ラブストーリーのように見える。

世界中からセックスシンボルとして消費されまくったパリス&ブリトニーの選曲も良い。

このロマコメ男優大集合みたいなキャスティングも物語を風刺していてウケた。(クリストファー・ミンツ・プラッセの老化にも衝撃を受けた)

途中のロマコメシーンも愉快で甘ったるくて楽しく観たし、
「私もあなたに恋してる」って言ったら「すげえ!」って超喜んでくれて、ガッツポーズして「自転車を買ってあげる」って返す恋人最高過ぎて一瞬映画から逸脱してしまった。(親娘に見えるというのを踏まえてのジョークであるのも流石のセンス)
個人的にボー・バーナムが好き過ぎるというのも一因にある…。(今回も最高だった)

この映画を嫌悪する人は、罰せられない悪に苦しめられている女性が多くいることを理解&想像し切れていないか、その事実を認めたくないか、マチズモの世界が大好きか、劇中で描かれるあらゆる男性像とそれに伴う男性構造は男性を貶める旧態依然的な誇張だとでも思い込んでいるのでは?と少し考えてしまい、最後の絵文字のような顔に私もなった。
すぐに「フェミニズム映画過ぎる」と非難してくるあなたに言っている。
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