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プロミシング・ヤング・ウーマンのaのレビュー・感想・評価

3.6
映画としては、
主人公が歳を誤魔化すため、厚い化粧をしているのがリアリティあるなと思った。
なんだか、男も女もリアリティのある心理状況を大胆に描いていた感じがする。
仕事仲間、親、恋人候補、どの人々に対しても、何か違うを抱いてる感じがすごくリアル。それは世代的に、性別的に、そもそも人と人は違うのだから、一致することはない。それなのに人は一致を求めようとするから、どこかで歯車が狂っていく。
あの人のことを全て知りたい。
私のことを全て理解してほしい。
同じ職場に対して、家族に対して、恋人に対して、思う、そして押し付ける人がいるけど、そんなの烏滸がましい自己中心的な考えでしかない。
そんな烏滸がましさに対して、ストレートに生きる主人公の姿が、生きづらさを感じながらも、勇気をもらえた。

現在、時間が経っての告発が多く行われており、物事に時効ってないんだなって思う。一つの言葉や行動がその人にとっての一生の傷になるかもしれない。そんな傷を負わせてしまったら、いじめと同じようなものなんだなって感じる。いじめられた人がいじめと思ったら、それはいじめ。パワハラと思ったらそれはパワハラ。レイプだと思ったらそれはレイプになる。
相手の解釈によって、また見え方によって変わる世論だからこそ、気をつけて生きていかないといけないのかもしれない。
今やSNSが発達して誰もが文春砲を打てるようになった。プライバシーもどこにもない、そんな世の中だからこそ、ちょっとした優しさが必要になるのかもね。

一点も曇りのない、人生を送ってる人なんて稀だと思う。みんなそれぞれ陰がある中で、適度なバランス感を保ちながら、日常を過ごしているのだろう。
バランスと優しさ。
生きづらい世の中だからこそ、ちょっとした優しさで変わっていくことを願う。
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