Ki64

プロミシング・ヤング・ウーマンのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

これまたラストに色んな感情が渦巻く面白い作品ですね。


とある事件で親友を失ったキャシーは医大を中退し人生も狂わされ、憎悪の対象である男性に復讐を繰り返していた。

序盤に登場する男性は皆、女性を口汚く罵りつつも、自分の手には負えないと分かると捨て台詞を吐きながら逃げていく。みんな。
まるで意思が統一されたNPCのようw
そんな中、学生時代密かにキャシーに片思いしていたライアンの登場が、それら有象無象との対比でより特別感が出てるのがとても上手い。

というか、脚本が凄く良い!演技も良い!

主人公のキャシーが非常に共感性が高いし、ライアンのセリフもいちいち面白くてナイスなキャラしてる。

途中ダイジェストで二人の楽し気な様子が描かれるシーン、他の映画でも良く観る演出だけど、こういうシーンが楽しめるかどうかって人物への感情移入具合によるから、幸せそうで良かったなぁと思えた時点で成功してるよね。
どうでもいい作品のダイジェストシーンはホントどうでもいいw

一度は全てを許して前へと進んだキャシー。
ライアンの件が発覚し、再び復讐の鬼に戻ってしまう…
これは、流石に許すことができなかったのか。人生狂った元凶だしな、裏切られた気持ちもあると思うし、一筋縄にはいかないよな。
傍観者だったってのがポイントではあると思うが、難しいな。

ラスト、普通に結婚式が行われたシーンを見たときは『うわぁ最悪…一体何が言いたかったんだよこの映画…気分悪…』と思ってただけに、用意周到だったキャシーの事前に掛けといた保険が生きた展開は『おぉ…!』ともなったな。
最高の復讐を遂げることはできたと思うんだけど、何とも言えない後味の悪さもある。
ただ『スカッとした!』ってだけではない作りになってるのがうまいですね。

でも、幸せになってほしかったな。


バチェラパーティ会場へ向かう時のBGMが(なんだこれ…どこかで聴いたことあるぞ…何故だ…)と思ってたらブリトニーの『Toxic』のクラシックアレンジだと気付いたときはちょっと興奮したw
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