よしおスタンダード

侍の名のもとに 野球日本代表 侍ジャパンの800日のよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

4.7
No.2823

秋山骨折の衝撃。

世界大会の本戦直前に、主力の中心選手が離脱したらどうなるのか、

首脳陣の対応など、それが記録できただけでもとても貴重だと思う。

骨折した事実を、監督より先に金子ヘッドコーチにトレーナーが伝えてる様子は、あーそうか、こういう時はやっぱり先にヘッドに伝えるのか…

当たり前っちゃ当たり前なんだけど、凄い臨場感だ。

野球にあまり詳しくない方にとっては、秋山選手は、ジョブチューンでよく「ウナギイヌ」扱いされているが、

野球のセンスの塊のような超絶一流選手で、しかも皆から愛され慕われている、なかなかいそうでいないタイプの選手。

それが突然離脱する事態になったのだからそりゃ慌てる。

菊池の秋山好きがよく伝わってくる。

秋山のことだけでなく、

鈴木誠也や坂本の不振からの脱出劇や、

中継ぎ・抑えの尋常じゃない重圧など、

完全にそれぞれの選手のファンを泣かせにかかってるね(笑)

かと思えば、

ユーティリティ外崎にも迫っていたり、

ミスタームードメーカー松田の存在感や、

その松田のチームメートで、当時一軍経験のほとんどなかった周東を大抜擢した稲葉監督の野球観など、

長年のうるさい野球ファンにとっても見応えがあり、野球の面白さを多角的に捉えていると思う。