Uえい

ベイト(餌)のUえいのレビュー・感想・評価

ベイト(餌)(2019年製作の映画)
3.0
初めて下高井戸シネマに行ったが、かなり快適で好きになった。

イギリスの南西部にあるコーンウォールという貧しい村が舞台で、昔ながらの漁師のマーティンと、村にやってきた富裕層のリー家との軋轢が描かれている。

話もスリリングで面白かったが、なにより映像が凄かった。16mmのモノクロフィルムで撮影された上に、独自の現像方法によって独特なノイズが生じていて、フッテージの様な生々しさがあった。「ライトハウス」のロバートエガース監督の様なこだわりを感じる。

そして、ある結末をフラッシュフォワードで見せたり、突然アクションカットが多用されたりと、独特なテンポ感が癖になる。画もアップが多かったり、モノが叩きつけられるシーンが繰り返されたりと、ユニークさに溢れていた。

監督のマーク・ジェンキンは「粒子が踊るサイレントの風景の13のマニュフェスト」という映画の撮り方のルールを決めていて、何だかトリアーみたいだなと思った。他の作品も日本で公開されたら見に行きたい。
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