[荒野の鷹匠、或いは美しき"寓話"]　100点

凄まじき大傑作としてハンガリー映画史に君臨する激レア映画。ハンガリーの中古DVDショップにいたシネフィル店員と話して超絶盛り上がった本作品が、誰かのお陰で登録されたのでこちらにも記載。1970年代は、それまで"個人の葛藤"を描いていたハンガリー映画は"寓話"を用いて共産主義や独裁政権の批判を展開し始める。それは東欧諸国やイタリア映画の映画も同じ道を辿っていたようだ。それは本作品も同様である。Mészöly Miklósの同名小説の映画化作品であるGaál Istvánの監督六作目である本作品は、圧倒的勝利を飾る美しいロケーションと目をみはるほど素晴らしいカラー撮影で綴る政治批判的なテイストを持つ"寓話"である。第23回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。

鳥類学者の青年ソモスコイ・ガボールが、田舎の鷹狩について興味を持って調査にやって来る。そこでは、厳格な男リリクが4人の弟子を従えて、ガチガチの伝統を守り続けていた。訓練や狩り(というか仕事)、普段の生活を淡々と綴った作品に見えるが、実は奥深い＆超分かりにくいアレゴリーに満ちていた。

詳しくはこちら。ハンガリー映画は全然人気ないのでお許しください。
https://note.com/knightofodessa/n/ned5d9de51d40

※ちなみに、そのシネフィル店員は戸棚の奥から監督の別の作品『Current』を引っ張り出してきて、タダでくれた(勿論他に20本くらい買ったが)。シネフィルは世界を超えるのね。

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