松岡茉優

Love & Anarchy(英題)の松岡茉優のレビュー・感想・評価

Love & Anarchy(英題)(1973年製作の映画)
4.3
素晴らしい。ファシズム政府(ムッソリーニ)に友人を殺された男が、復讐するために娼館で働く女と組むが、そこで出会った娼婦と恋に落ちてしまうという話。
主人公が娼館を訪れたときにあちこちから人物がフレームインする幸福感。ファシズム政府に仕える男と主人公が夜、2人っきりになったときの抵抗できないあの虚しさが本当に辛い。結局一個人は政府に逆らえないと思うとやるせなくなってしまう。
めちゃくちゃキマッているロングショットも多い(と思ったら撮影はジュゼッペ・ロトゥンノ!!)上に、声も身体もデカくて人物が一人一人堂々としていて、イタリアは本当に素晴らしい国だと思った。それにリナ・ウェルトミューラーの映画に出てくる人物はみんな顔がいい。『暗殺の森』と二本立て希望。
松岡茉優

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