ししまる

ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「リーマン・トリロジー」のししまるのレビュー・感想・評価

4.5
これはもう映画じゃなくて演劇としての評価。
でもわたしがこれの評価をつけられる身分ではないっていうか…………………どう褒めたらいいのか…………最高で、最高なので、表現力が追いつかない…もっと演劇たくさん見ようと思った。演劇ってすごいんだね。迷ってるなら絶対見るべき。
シンプルというか、洗練されているというか、余計なものが極限まで削ぎ落とされた演出、音楽、淀みなく流れる詩のような台詞、すべてにおいて完璧だった、極上のエンタメだった。3時間半あって、内容もずっしりだけど、笑い成分がかなりしっかりなので口当たりはふんわり。というか、それでなくてもほんとに3時間半あったの??一瞬で過ぎたのだが……
全ての音や言葉や装置や照明に意味があった、尋常じゃなく考え尽くされているのが恐ろしかった。あと演技力どうなってんの?????0歳から90歳まで別人演じちゃうのなに?怖…それで各人物の個性が伝わってくるの……
あと3人の身長差まで美しいの意味がわからない、一歩下がって影になった黒いシルエットだけで美しくて驚いた。
あとちょっとネタバレだけど、次々変わる店の名前とかキーワードとか数字とかをペンで透明な壁に書いて、その壁が回るとその文字も回るのがなんかめちゃめちゃすごかった!そのアイディアが!なんて書けばいいの??見たらわかる
前の場面で書いた文字が違う場面でも効いてたり、歴史が積み上がってるのがわかったりとにかくすごく好きだった。

いや、なんか、いろいろ考えるところとか反復と対比とか書いておきたいところがあるんだけど、もうおじさんがかわいいとしか…………
ししまる

ししまる