Lila

映画 えんとつ町のプペルのLilaのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
2.5
大前提、私はお笑いが大好きで、YouTubeの毎週キングコングは毎日キングコング時代から追っかけており、西野亮廣の活動は応援しています。貴重なイノベーターです。というわけで、この作品を映画館で観ましたが、こーーれは…

全体の筋がなく、最初の唐突なオープニングの曲から最後まで、構成、ストーリー、脚本全てチグハグでした。キャラクターがあるようでない。なんとなく、関わってくれた全員のアイディアを「最高ですね!」って全てOKしてる様子が目に浮かびます。監督として描いたというよりは、色んな意見やアイディアを調整して、最終的に入れたい要素を細切れに数珠繋ぎしたイメージです。トロッコや最後のシーンも「何したかったか分かるのですが」感が先にきてしまいます。雲の向こうに星があると思うきっかけや、内面醸成がないまま、最後そのチャレンジ精神だけの一点張りでいくのはどうかな?と。

また、これは好みですが、キャラクターにいまいち愛着が湧かないのが難点…プペルが可愛くない…

ただ、ここまでのプロジェクトを遂行したところは凄いと思ってます。制作や声優陣、唐突なオープニングもhyde です。これだけの人を巻き込めるのは一つのムーブメントです。クリエイティブや作品性より制作過程が全てです。

でも、この作品がそういう制作過程や話題性でなく、映画作品としての芸術性やストーリー性で評価され始めてしまったら、とても危険だと思います。

これを見た翌日、ピクサーのソウルフルワールドが配信され、見始めて10秒で「ああ、これがプロだ」と没入していたところ、プペルを一緒に見た友人から電話かかってきて「いま鬼滅の刃見た。これがアニメのプロな気がした」と同じことを言い始めて盛り上がったのも思い出です。
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