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映画 えんとつ町のプペルのmmk34のレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
2.0
期待度200%で、ハンカチとティッシュ2袋を持って映画館に勇んで突撃。

結果。

ほぼ泣くことなく帰ってきました:(;゙゚'ω゚'): キャー(´༎ຶོρ༎ຶོ`)大ショック

しかし、先にこれだけは言いたいのですが、私はキンコン西野さんの生き様に胸震えて、100%肯定派、応援側という気持ちで観に行った派ですので、アンチでこのコメントをしてるとか、潰しにかかってるとかでは全くなく、ただただ純粋で正直な感想を書いています。

ただ必ずしもその気持ちと、作品に対する個々の印象はイコールではないのだなぁと痛感T^T

たぶん今回事前に西野さんのYouTube観漁って、どういうテーマで、どういう狙いで、どういう思いでこの作品を作ったのか、さらには、Disney倒しにかかって、世界も視野に入れての渾身の作品と言うのを聞いていたので、多分その余りにも高すぎる期待値逆に仇となってしまったのかも。

なので、やはり何事も余り期待せず、気軽な気持ちでくらいがほんと1番いいのかも。他の方のレビューを観ていると、「終始号泣」「胸が震えた」「最高」などというコメントも沢山あるので、ああ、そう思ってくれた人も居るんだ良かった〜´д` ;という謎の親心すら感じた反面、私ももしかして事前情報なしで行ったらこの方たちの様に号泣出来たのかも…と、ちょっと残念な気持ちになりました。だって思い切り泣きたかったんだもの(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

さて、前置き長くなりましたがここから感想本番。

<痛かったところ>
・他の方も書かれてましたが、キャラクター背景などの描写が薄いまま、感情移入出来ずに話しがどんどん進み、突然ワンピースの様な決め台詞や盛り上がりを見せるので、え、え、…?ってなり感情が全然ついて行けず、むしろその熱いシーンに恥ずかしい気持ちさえ湧いてしまう。タイミングずれっぱなし。
(ちなみに私は容易に感動して泣きます。直前に流れたドラえもんの映画のCMでも泣きそうになったくらい簡単なやつです)

・想い、キャラ、世界観、音楽等色々大渋滞…。
多分詰め込みたい事、伝えたい事がありすぎたのかな…?YouTubeでも、空を描くスペシャリスト、キャラクターを作るスペシャリストなど、各分野でのスペシャリスト達の技術を繋ぎ、チームで作り上げた最高の作品的なことを強調してらしたので、それを存分に詰め込みたかったのだろうという気持ちは分かりました。でも、正直、そのせいか、私には世界観もまとまりなくて、シーンごとに色調とかも変わりすぎて、一貫性がなく、世界にめちゃくちゃ入って行きづらいかったし、「ここはこういう風に作りたい!」「ここはこういうことを伝えたい」という作り手側の想いが先走りすぎてしまっていて、すごく不自然に作った感を感じてしまい終始しんどかった。確かに各クリエイターさんの技術は素晴らしい物なのだとは思うけれど、それがとりまとまっていなく、これもこの感じもカッコいいから入れたい、というガチャガチャ感の方が個人的には強く感じた。ジブリやディズニー観てて、その手の違和感を感じることはまずないし、そのあたりはやはり西野さんの監督としての経験の浅さ(全体を取りまとめたり、世界観を統一させる技術)とかでもあるのかな…とも思ってしまう。

・泣かせにかかるシーンや、感動の名台詞に関しても同じ。「ここで泣かせたい」「これを伝えたい」「このセリフを言わせたい」という想いがあからさまに伝わりすぎて、気づいたら自然に感動へと誘われると言うより、「感動させたいシーン」のコンボによりお腹いっぱいだわ置いてきぼりだわで終始、ポカーン…、チーン…、となってしまった。伝えたいことは分かる。しかもそのコンセプトには激しく同意。しかし全然伝わってこなーい(´༎ຶོρ༎ຶོ`)の連続。
多分これの最大の要因は各キャラクターの掘り下げが薄く、感情移入が出来なかったところにあるのではないかと思う。各キャラにほとんど愛情を感じられなかった…。

絵は確かに綺麗ではあったし、全体の伝えたいコンセプトや元々の世界観はとても良かった。でも、伝え方をもっともっと研究してほしい(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

正直これでは到底ハリーポッターや、ディズニー、ジブリやAKIRAなどの、独特の世界観を長年の経験や技術を総動員させ練り上げているエンタメ業界のモンスター達に勝てるはずもないと感じてしまった。

酷評すぎて本当にすみません!
でも、これは西野さん本人も何かのスピーチで言ってたことですが、「失敗なんてない」、「過去の失敗は塗り替えて成功した段階でもう失敗ではないので、諦めない事が重要」、まさにそれだと思います。(決してこの作品が失敗作な訳ではないですが、改善の余地かなりあると感じました)
正直西野さん好きだし、挑戦し続けること、諦めないこと、誰に何を言われても、キラキラワクワクして自分の描きたい物を作り続けること、そしてそれを有言実行している彼はめちゃくちゃカッコよく輝いてますが、まだ、ディズニーやハヤオを超える深さにははるかに到達していないと感じてしまいました。

でもいずれにしても、西野さんのことはこれからも心底期待しているし、頑張って欲しいと思ってます。
ド素人のくせに生意気極まりない酷評をしてしまいましたが、応援してるし好きだからこそ、一視聴者としての率直な感想を正直に書いた方が良いかなと思いました(ノ_<)
沢山感動して泣いた方もいる様だし、今後ものすごく評価されるかもだし、色んな感じ方あると思うので、皆さんにぜひぜひ一度は観て欲しい作品だなとは思います。でもその時は、あんまり事前情報入れずに行った方がいいかも笑

映画はちょっと…と思った方にも、西野さんの動画はぜひ観て欲しい。あっちの方が私はグッサリ胸にくるかも。ああ言う諦めずに上をむき続ける人のキラキラした想いが、このコロナ禍で疲れている多くの人に届いてほしいです。

ちなみに一つとても良いと思ったのは腐る通貨。あれはさすがだなと思った。
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