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るろうに剣心 最終章 The Beginningのbasucoのレビュー・感想・評価

5.0
はじめから胸がぎゅっと掴まれるような切なさが詰まった作品。

しとしと降る雨が、この映画を観るにはぴったりだなあと思う。いい時期。


感情のみえない剣心と、感情が芽生える剣心との表現方法の違いがとても自然で、本当に人斬り抜刀斎と緋村剣心が佐藤健のなかに息をして生きてるように感じる。

初めて真剣での一対一を観たけど、沖田総司との戦いでのあの緊張感・空気感は今までの対峙では観られなかったからこっちまで呼吸するの忘れるくらい緊張した。もうちょっとふたりの刀合わせを観たかった気もする。

個人的には刀鍛冶の新井赤口が出てきたのがなんとなく嬉しくて、京都大火編も一瞬頭をよぎったし、
あ、これあの話で出てきたあの人か、ってなる場面がいくつかあってそんなことも楽しみながら作品の世界観に魅了されてた。

あとは有村架純の表現力が半端ない...
特に彼女の目から感じたかなあ。
あんな儚い雰囲気を醸し出せる人他にいないんじゃないかってくらい独特で原作を読んでないからわからないけど、個人的には有村架純があの役で良かったって心底思う。


なによりも、終わり方がとてもにくい。
うわ、そう来たかっていう感じでした。

にしても、あれを10年前に撮影したとは思えないくらい、あの頃から世界観がブレずに軸がしっかりとした作品だと思う。
たまに映画何作かやると壮大になりすぎて、あーってなることがあるけど、全くそんなことはなく、1作目から変わらず惹き込まれ続けたので、今後も観続けたいなと思う。


また第1作目に戻りたくなる、
まさにるろうに剣心の「The Beginning」を描いた物語でした。
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