ふっくー

るろうに剣心 最終章 The Beginningのふっくーのレビュー・感想・評価

4.4
るろうに剣心実写版シリーズ5作目にして最終作となる今作。
個人的にシリーズの中で1番良かったです。
今作は今までの物語の1番最初の話を描いている。剣心がなぜ「不殺」を誓い「逆刃刀」を持ったのか。彼の頬に刻まれた「十字傷」はなぜ出来たのかが描かれる。
今までの剣心とは違い血しぶき飛び交う人斬り抜刀斎が見れるので、まさに狂気の怪物。

冒頭の縛られながら、ゾロ並みに口に咥えた刀で無双するシーンは必見です。普通あんな歯の力強くできんて笑


前作はひたすら新田真剣佑がイケメンすぎて、それで持って行った感がありましたが、今作はなんと切ないお話。BGMも最小限に抑えられ、音のない切なさと孤独、そしてクライマックスの雪のシーンなんて、こちらにも寒さが伝わってくるような美しさ。

巴役を演じた有村架純が最高すぎた。
原作を読んだことないので、イメージが合っているのか賛否がわかれるのでしょうけども、めちゃくちゃ良かったんではないでしょうか。心の底に抱える闇と、復讐への葛藤があんな切ない形になるなんて辛すぎるよ!!!
人斬り抜刀斎の時の目つきと、巴とゆう大切な存在が出来たあとの目つきの変化を巧みに演じれる佐藤健はやはり凄い。

人は大切な存在を見つけた時、守るべき存在が出来た時、それに気付かされた時が1番強くなれるんですね。


前作で巴が剣心を庇いながら一緒に敵と斬られるシーンが何度も見せられていたので、今作もそのシーンがいつ来るのかとビクビクしてみてましたよ笑。
なので個人的に今作を観てから、最終章の真剣佑を見たい気持ちはありましたね笑。
斎藤さんの新撰組の格好もなんだか新鮮でした。剣心と沖田との戦いも最高だった

ビギニング系って先の話をしっかり観てからになるんで、「彼は生きる、彼は死ぬ、君はだれ?」みたいな憶測ができてしまうのが複雑なんだけど、最後の終わりで全てのピースが繋がる感じはめちゃくちゃ好きなんですよね。

「テキサスチェーンソービギニング」は絶対にビギニング観てから「テキサスチェーンソー」見る派ですけど笑
「インシディアス」は人気キャラのエリーズを復活させたいから時系列から戻った作品が2作品ほど作られましたよね。
なんで今ホラーの話をしているんだ?!

話が逸れましたね。

そうビギニングって後出しで作る作品だからこそ難しい要素もあるんですけど、死んでしまったキャラをもう一度再登場させれるチャンスでもあるので、作り手はなかなか楽しいんだろうなぁ笑。

日本の実写映画の可能性をこのシリーズは感じさせてくれる数少ない名作だと思います。
ふっくー

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