Inagaquilala

17歳の瞳に映る世界のInagaquilalaのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
3.8
アメリカのベンシルバニア州はニューヨーク州のすぐ南に位置しているのに、未成年者は両親の同意がなければ中絶手術を受けることができないらしい。この作品の主人公はまさにそのような困難な状況に至り、親友の力を借りて、2人で中絶手術が可能なニューヨークへと向かう。女子高生である2人にとって、ニューヨークは予測もつかない事が起きる街であり、彼女たちの戸惑いや不安が丁寧な描写で綴られていく。全編にみなぎるリアルなタッチは、女性監督であるエリザ・ヒットマンの特筆すべき作家性かもしれない。いわゆる明るい青春を描いた作品ではないが、心に刺さるものを感じさせる作品だ。「ムーンライト」のバリー・ジェンキンスが製作総指揮に名を連ねるのも納得。
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