EmClem

17歳の瞳に映る世界のEmClemのネタバレレビュー・内容・結末

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

本当に腹が立つことに、まだ現実世界に蔓延っている、女性が自分の身体、心のあり方を自分の意思に基づいて決めることができない、男性に搾取され、権利を侵害されている世界の虚しさ、苦しさが、17歳で妊娠したオータムが両親の同意を得ずに中絶をするため、ニューヨークに行く本作の中で描かれていた。

大昔はこんなことがあったんだ…やばい…と歴史資料のように学ぶことができたら良いのですが、まだまだそんな状況じゃないのが本当に恐ろしく、悲しい。

スカイラーがオータムの唯一の味方で、彼女がオータムの側にいてくれてよかったと思う一方、帰りのバス代を工面するためにスカイラーが彼女の身体と心を犠牲にしていて、辛すぎて見ていられなかった。
ボランティアの人に助けを求めてくれよオータム…と思ったけれど、17歳という若さで、自分で妊娠検査に向かったり、中絶の決意をしているだけでオータムはもう十分頑張っていて、あそこではできればカウンセラーの人がもう一押し、お金のことなどよく確認して話し合って欲しかった…。

子どもって、一人では絶対にできないものなのに、いかに性交渉でのリスクが偏ったものになっているのか、刻々と描写されていて、


改めて、性的同意といった概念も含めて、本当にしっかりと理解して、お互いに尊重しあえる状態になって初めて、性交渉を試みる土俵に立つべきだと思った。
EmClem

EmClem