takanoひねもすのたり

The Summer of Massacre(原題)のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

The Summer of Massacre(原題)(2012年製作の映画)
3.5
ジョー・カストロ監督(&脚本)のタイトル通りそのまんまな内容のスプラッターホラー。

全編に使われているSFXも監督が担当しており、(たぶん)趣味全開。
PS1か2?辺りの荒いCGがごりごりに使われているので絵面で好悪の意見が分かれそう。
CGそのものは2012年の作品ということを鑑みていただければ荒さが想像頂けるかと😅

4章からなる真夏の殺戮譚

OPニュースキャスターが何事か伝えている。
その倉庫の中は吊られた人体やらがゆらゆら。
どうやら連続殺人犯達のアジトの模様。

Chapter1-Rampage
タイトルまんま(大暴れ)
ぶん殴れられたことで頭のネジが飛んでしまった青年クリス。
通りかがる人々を無差別に殺害してゆく。
どうかしているんじゃないかつーくらいのパワー系な殺人オンパレード。
特殊効果や血しぶきはCG、ザラザラしたフィルムのテクスチャとコントラスト、昼間の凶行にマッチしていて悪くない。
カメラワークも良く見せ方も〇、無駄な台詞がない、ミニマルテクノのBGMに乗せて次々と繰り広げる殺人ショー。
個人的にこれは好き。

トンカチで殴ったら"カン!"って硬い音が返ってきたところに笑った。
お前の頭は鉄なのかwww

Chapter2 Lnmp
額にちん〇みたいな巨大な吹き出物、全身麻痺で車椅子生活の姉をウザがった妹が、兄弟友人達を連れて彼女を森へ連れ出し事故に見せかけて殺害。
ところがどっこい妹は死から完全体で甦り自分を殺した面々に復讐し始めるという流れ。
石ころ、丸太、ビニール袋だのの手合の武器が素朴な割に破壊力抜群。

いちゃこくカップルがアホ過ぎて笑うwww

Chapter3 Son of the boogyman
実の父親からレイプされたジェシーの母親。
レイプ犯で殺人鬼の彼から逃げ隠れて数十年、とうとう母親が見つかってしまう。
緊急コールにジェシーは慌てて駆けつけるが、時既に遅し。ジェシーも殺されかけ逃走、あてにしていた警官は瞬殺、ジェシーの恋人はドアぺったんこ圧死……何だか分からんけど殺人鬼無双!

バックに流れるばあさまのささやき
"きらきら星"が不気味。

Chapter4 Burn
教区のティーンエイジャー達、幽霊の出る森でキャンプ。この手の定番展開、地元の伝説(怖い話)を披露。
そしたらいつの間にか男性は拉致られて真っ裸(何故)消えた彼等を探す女子は生存者(これまた真っ裸)を発見するものの、あえなく返り討ちになり無惨南無🙏
そして爆発。みな炎にまかれる。

……どういうことだwww
 
End 冒頭のニュースキャスターが伝えていた現場。ロスのダウンタウン、3人の伝説的な連続殺人犯が無差別殺人と拷問祭りを開催していた模様。そして囲まれたと知ると拉致者を片っぱしから殺害、そして最後に大爆発。
ロスは灰燼と化したのでした……。
(すげぇ風呂敷のたたみ方www)
 
Chapter1のスピード感が良い。
余計な台詞は一切なし、ゴア描写振り切り、CGで人体破壊を見せているので好き嫌いはあろうかと思うけど、そのCGで細い演出もあるし(ラストの拷問部屋に飛ぶ蠅や、2話の瞳に映るカラスの影等)現代では荒過ぎるCGがいい具合に歪な世界観に一役買ってると思う。
 
正直Chapter1以外は多少ダレる処が無いわけではないですが、あまり無駄な会話を挟まないので展開の緩さに苛つくことが少なかった。

夏の終わりの締めくくり。
画面の色温度もオレンジ強めなので暑苦しいことこのうえないです 笑