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どこへ出しても恥かしい人の010101010101010のレビュー・感想・評価

どこへ出しても恥かしい人(2019年製作の映画)
3.5
その辺の劇映画で描かれる人間なんかよりも、ずっとヤバくて面白い、過剰に「激烈たらんとする」人間がここにある。
もっとも、そういう種の映画なんていまどき流行らないのだろうし、過剰な暴力性の発露を描く映画があるとしてもそれはあくまでもフィクションなのであって、生身で破綻スレスレを生きているこの人の姿の説得力には敵わない気がする。いやぁ、面白い。

歌手・作曲家としての姿以上に、ギャンブラーとしての姿にフォーカスしている。
それがあって途中から、ライブで歌う友川がちょくちょく出てくるので、何となく今まで、ライブでしか知らなかった友川の姿と少し違ったものが背後に見える気がしてよかった。ちあきなおみも意外。
何か浪曲みたいなことやって楽しんでる姿もよかった。

印象深かった友川語録
「下には下がいる」
「何かに酔ってなくちゃ人間じゃないだろ。酔うために人間は走るんだよ。酔わずにいられないからいろんなことやるんじゃない」
「夜に車に乗ってるのが好きなんだよ。どこかに護送されてる気がするわけ。「シャバ」っていう感じが」
「タバコ取るかバスケット取るか。マリファナでも覚せい剤でもいいんだよ。何かを断念しないと何かが突出していかない」
「冷めてる頭をどこまで壊せるかを頑張ってやってるわけよ」