ゆう

生きちゃったのゆうのレビュー・感想・評価

生きちゃった(2020年製作の映画)
4.0
心の中では泣いてるし悲しいし言いたいことは沢山あるけど、泣けないし声が出ないんだと言うあっちゃん、自身が悪い訳ではないのに周りで悲劇が起こっていくのがつらい。

言葉にしたくてもどう言っていいか分からないし、涙が出て上手く話せなかったり何も感じてないように見えたりするのは共感した。話しても何も変わらないって思うのも、大切な人ほど何も言えなくなっちゃうのも、怖さも分かるなぁと思った。
おじいさんのことも、本当にいたのかなと思ってしまうのもすごく分かる。
でも奈津美さんの気持ちも分からなくはないし、子どもがいて家族になったなら尚更伝えるということは大事だし努力しないといけないように思う。

火葬場での武田君の表情や影絵のシーンは切ない。
ラストの2人のシーンは引き込まれて泣いてしまった。
見ててやると言っていつも心配してくれる人がいてよかった。

感じた気持ちを言葉にして吐き出す、無駄だと思っても大切な人にはきちんと伝える、受け止める、傷ついても見守る
淡々とした中でずしりと考えさせられた。


太賀くん、若葉竜也さんはもちろん、大島さんの演技が良かった。北村有起哉さんも少しのシーンでもさすがでした。
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