けーすけ

一度も撃ってませんのけーすけのレビュー・感想・評価

一度も撃ってません(2020年製作の映画)
3.2
2020/12/27(日) TSUTAYA DISCAS単品レンタルにて鑑賞。

市川(石橋蓮司)は売れない小説家で妻との年金暮らし。巷で起きた未解決殺人事件をネタに小説を書くが、担当編集者からも見捨てられそうになっていた。そんな市川には裏の顔があり、長年の旧友である元検事の弁護士(通称ヤメ検)・石田(岸部一徳)から依頼を受けヒットマンを生業ともしていた。しかし裏の顔は実はハリボテ。殺しの依頼は本物のヒットマン・今西(妻夫木聡)に全て任せていたのだ。そんなある日、市川も暗殺者に狙われる事になってしまい・・・






タイトルからコメディバリバリな映画と思っていたのですが、ちょいゆるハードボイルド8割・コメディ2割という感じでした。

内容をあまり調べずに観始めたのですが、主要キャストの石橋蓮司、岸部一徳、大楠道代、桃井かおりといった4人だけでも“濃いい”のに、サブキャストとして出てくるのが佐藤浩市、江口洋介、妻夫木聡、井上真央、豊川悦司という主演級の方ばかり。それが全員ほぼ脇役で扱われているという衝撃。笑
さらには柄本明に柄本佑の親子キャスティング、寛一郎は父親である佐藤浩市との初共演ですって!(鑑賞後に調べて知った)

そんなわけで、ちょいちょい出てくる大物が気になって仕方なかったです。普通のミステリーとかサスペンス映画だと黒幕扱いでもおかしくないから…。

ゆえにストーリーも決して悪くはないのだけど、ちょっと肩透かしを食らってしまった印象。登場人物に期待しすぎてしまった。なんだかもったいない作り。

『一度も撃ってません』の設定をどう活かすのかと思っていたけど、オチのつけ方がそれまでのハードボイルドテイストから一気に振り落とす内容で「笑える部分だけど笑わせるのを狙いすぎでは」と少し冷めてしまった。



石橋蓮司の普段は冴えないおじーちゃん的雰囲気から、トレンチコートを着てサングラスをかけ帽子を被った殺し屋スタイルへ変身した格好がめちゃめちゃサマになってるのは流石。
あと桃井かおりの「演技かどうかわからん&ずっと酔っぱらってるんんじゃね?」って雰囲気は好きでしたね。

わりとよかったけど、あと一歩突き抜けた何かが欲しいと感じた映画でした。

[2020-188]
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