シネマスナイパーF

クローゼットのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

クローゼット(2020年製作の映画)
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もっとちゃんとホラーと書いといてよ笑
なんとなくポスターで想像はつくけども
監督には申し訳ないが、めちゃくちゃジャンル映画です


冒頭の車内トークから音楽を垂れ流しているので、韓国映画基準でレベルの高い映画ではないなとわかりました
ただ、その前に流れる録画ビデオがかなり怖い
哭声でファン・ジョンミンがやってたようなお祓い儀式なんだけど、ビデオ感、そしてその結末が怖さを助長している
本筋入ってからも、イナの部屋でのシーンは極力クローゼットが画面に入るようになっているため、つい釘付けになるし、自然と興味を煽ってくる

かなり雑です
ハ・ジョンウの仕事周りは書き割りもいいとこ
すべての元凶に関してもネタの出し方が半端な気がする
盛り込んでいる問題提起は非常に良いものだと思うのですが、極力少ない描写で済ませようとしているうえに中身としても少し雑さを感じなくもない

ディヴァイン・フューリーでもそうでしたが、いい意味で子役に容赦なく恐ろしい役を振るね
中盤、部屋でウロウロする子供たちが怖すぎ
また、メイクを施さずとも子役に対する演出はちゃんと行き届いている韓国映画は改めて本当に立派
今作のテーマといい、子供を舐めていないよね
すごいよ

尺短めで途中やたら軽いギャグが挟み込まれるのもジャンル映画感出てる
良い意味でね
ラーメンのくだりは映画におけるコメディをちゃんとわかってたので好感を持てます
ハ・ジョンウ繋がりで神と共にを楽屋オチ的に挟むのもまあ笑う
キム・ナムギルのキャラが沈黙を嫌うあまり喋り続けるってのは、人物の背景を少し感じさせて良い

クライマックスの異界の美術は惚れ惚れしましたね
まあ確かに何度も見たような雰囲気ではあるのですが、それでもクオリティが低いとかちゃちいとかマイナスイメージは感じさせない
セットが幻想的で素晴らしいだけに、展開の安っぽさとのギャップが強かったかな…


今年は韓国映画を例年以上に観てまいりました
こういうエンタメ作品も沢山あるんだなと発見
どれもそれなりの水準なのは流石としか言いようがありません