AK

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のAKのレビュー・感想・評価

3.1
内容はすでに書籍で読んでいたし、映像も以前ニコニコ動画で観ていたので、映画として面白く観たけれど驚きや発見はあまりなかった。ただ、隣で観ていた齢67の我が父は大きな感銘を受けたようで、まぁそりゃ初見の人は三島に魅入っちゃうよね。あいつ立派だもん。

しかし、三島の「天皇がブルジョアであったら革命は容易だった」という洞察は見事だ。「68年全共闘が60年安保の延長にあり、その本質が反米愛国であることを三島は直感的にわかっていた」と内田樹が指摘したように、この把握力というのは鍛えてどうこうなるもんじゃない。

そしてやっぱり芥正彦が全然評価できない。あいつの功績は「めちゃくちゃ若者左翼っぽい出立ち」というだけで、他の全共闘と違って対話する気が感じられないんだよなー。なんで人気があるのか本当に謎だ。

サルトルの、縛った女のエロティシズムに主体はない、というのが非常に面白かった。
AK

AK