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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のlaszloのレビュー・感想・評価

3.5
2020年 監督 豊島圭介

1969年5月13日午後2時より東大駒場900番教室で行われた“三島由紀夫と東大全共闘“との討論会のドキュメンタリーフイルム 約1000人の全共闘の学生との2時間半に及ぶ討論と当時の関係者のインタビューを交えて構成されていますがその時代を上手く捉えた良い映画だと思います
TBSの作品なので若干三島由紀夫が押され気味なシーンを強調していますが全体としてはバランスの取れた良い作品だと思います

正にラストサムライと呼んで良いのではないでしょうか 智を鍛え武を鍛え国を憂いて後進の教育に全力を傾ける
たった50年前の父や祖父の時代に国を憂いて自決する知識人がいたと言うことです

今では考えられないことですが三島由紀夫が割腹した翌日の全国版朝刊紙には三島由紀夫の首が転がる総監室の写真が掲載されました

当時を振り返るインタビューでは東京各地で武力衝突騒ぎが勃発して本当に革命が起きるかもしれないと感じていたと言います

三島由紀夫がそんなにまでして守りたかった天皇陛下と天皇家は希代の詐欺師と義務を果たそうとしないお姫様のお陰で多くの国民の支持を失っています

外に眼を向ければ中国の人権侵害に反対して米国を発信源とするオリンピックの外交ボイコットで世界の意見がまた二極化の様相を呈しています

もうとっくに右か左かと言う時代ではないと思いますが未だに右と左で争っていて混迷する世界に対応出来ない日本は一体どこへ行くのでしょうか?
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