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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のnapqueenのレビュー・感想・評価

3.5
東大全共闘と三島の議論をきちんと見たのは初めてだった。
1000人がタバコをふかしながらたった1人の男と言葉を媒体に闘っていた。
空間や関係付の概念とか一見彼らの政治的立場からは遠そうに見える認識と概念の討論が政治観の対立の概念に落とし込まれるのが頭のいい人たちの会話なんだなと陳腐な感想を持った。
三島は攻撃するでもなく相手にマイクを向け話を聞き真っ当に議論を重ねる、三島由紀夫をそこまで好いた時期はなかったが人間性には圧倒的に敬意を抱いた。
最終的に彼らは表裏一体の存在で敵は誰だったのか、その核心まで迫っていたのが、空間を生み生産活動を続け持続性を持たせ、終る活動の先まで見据える、
決して手段や思想に同調はしないがそこまで検討した上での社会運動って今はいったいどこにあるのかなとふと思った