後ろに雲を引かない
飛行機が飛んでいると
不安になるんです
命綱を外した
バンジージャンプのようで
その隣り
我が物顔で通り過ぎた
鳥と目が合った
理由の要らない涙を
もっとどうぞ
好きなだけ
声を上げて泣いたっていいのに
見渡す限りの中で
静かな昏い部屋
その幾つかに誰かは居て
何かを待っているのかも知れない
笑いつつ
綺麗に振り返らない
思い出が増えてゆくと
不安になるんです
好きなキャラが混ざった
少年ジャンプのようで
そのままに
純文学と信じていた
夢と向き合った
余裕の足りない理屈を
きっといつも
捜すだけ
時間をかけてやめたっていいのに
求める余白の欄で
幽かに揺れる影
その真ん中に独りで居て
いつかを待っているのかも知れない
隠れつつ
叶わなかったものをずっと
捨てられなかったのは
よく似ていたから
理由の要らない涙を
もっとどうぞ
好きなだけ
声を上げて泣いたっていいのに
見渡す限りの中で
静かな昏い部屋
その幾つかに誰かは居て
何かを待っているのかも知れない
笑いつつ
