リラリオ

わたしはダフネのリラリオのレビュー・感想・評価

わたしはダフネ(2019年製作の映画)
4.2
ダフネは、明るく社交的だが若干理屈っぽいダウン症の女性。スーパーで働きながら、アンティークショップを経営する父と母と平穏な日々を過ごしていた。

ある日、バカンス先で母が突然倒れる→病院に運ばれるが…帰らぬ人に→母の突然の死に取り乱すダフネ→「涙の止まるお薬」鎮静剤を飲ませようとするが「いらねぇんだよ!コチトラ泣きてぇんじゃ!」拒否る→父は娘を抱きしめる→「タバコ吸いすぎて息臭っ!」なんちゅうことを…。
母の故郷コルニオーロで葬儀を行う。ここでもイライラダフネちゃんはゴネて父を困らせる。

スーパーに出勤→スタッフ全員集合「ダフネ励ます会」皆に愛されるダフネ→「何かあったら、俺ら頼ってくれ!どんな時でも俺らそばにいるぜ!」男前店長♡→スーパーの仕事が死ぬほど好きなダフネ→新人アルバイターカミッラと仲良くなる。
しょんぼり父を励ますために王冠をプレゼント→父、王冠をかぶったままゴミ出しに行き、そのまま外をフラフラ→帰ってくるが階段に座り、考え事。様子のおかしい父を心配するダフネ。

カミッラとランチ→店長をベタ褒めするダフネ→特別な存在の店長は、子持ちで自宅近くの店に転勤願いを出している→「多分希望が通る…心の準備はできている…入れ替わりが激しいから、愛着を持たないようにしている…」せつな…。
日に日に様子がおかしくなる父→夜中、徘徊→お互いイライラし喧嘩→抜け殻の父→「もう働けない」弱音を吐く→「母さんに会いに行こう」母の墓があるコルニオーロまで歩いていこうぜ!とダフネが提案→「歩いて…何日もかかるべ…」→「体、鍛えられるっしょ!お世辞じゃなくやっぱり父さんは世界一!」やる気0 抜け殻父をヨイショする。こうして2人は母に会いに行くことに…。

山道を歩く2人→ヘトヘトの父→夫婦が経営する宿に宿泊する→食事→厨房から怒鳴り声→父、様子を見に行く→「何かお手伝いを…」→パソコンの調子が悪いらしい→ダフネがパソコンの調子を見る→宿の女主人「しっかりした子ね…(ダウン症の子は)口を開けている子ばかりかと思ってた」→「…私もです」→「わかった時、おつらかったでしょうに…」→「…娘が生まれた時、3日間病院に行けなかった…おめでとうと言われても何も答えられず、見るのもつらかった…」正直に話す父。そんな父に「匂いを嗅いで」とダフネを差し出した母。「私たちと同じ匂いがするでしょ?私たちと同じなのよ」それからダフネと向き合い始め恐れることもなくなった父。ダフネは母の真似をし、几帳面に育った。
そして宿のパソコンはウイルスだらけだった…。

翌日、宿を後にする→最後の上り坂→靴擦れ→絆創膏探す→見つからず→父携帯鳴る→神経内科から電話(ダフネが勝手に予約)→車の前で休憩する二人の若い軍人→絆創膏もらう→「どこまで行くの?途中まで乗ってく?」→ダフネ「もちろん!」父「…(歩いて行くって言ったじゃん…車乗るんかい!)」→ダフネ、イケメン軍人と盛り上がる→墓地に到着→門閉まっている→母の生家へ→理屈ばかりの娘にくたびれ父…

その夜…ダフネは父に贈り物を渡す→ライター→喜ぶ父に「タバコ用じゃないよ!ロウソク点けて!」→「えっ…」→「てか本当の秘密はこれ…」もう1つの贈り物をカバンから出す…。

静かで美しくセリフが良き…。
秘密の贈り物を受け取った父の顔とドヤるダフネが最高でした。
「自分が死んでしまったら娘は…」障害を持つ娘の将来を心配する父と「いつでも私を頼りにして!父さんの頼みの綱でいたいの!」ポジティブな娘。真逆な親子の旅。ダフネは父に対し辛口であるが、そこも良き!とても素敵な親子の映画っス!
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