綺麗な色彩と光に酔いしれた86分。
この美しい映像に、
もっと浸っていたくなる。
「新聞記者」をはじめ、数多くの話題作で撮影監督を務めてきた今村圭佑さんの初監督作品。
兄だけを連れて故郷の台湾に帰った母。
その母はすでに亡くなっていて、23年ぶりに兄と再会するが…。
幼い頃のツラい思い出が、母の故郷•台湾や、家族への想いを歪ませる。
そして、ずっと抱き続けてきた疑問。
自分は日本人なのか、台湾人なのか。
その答えを模索する。
"燕"と"イェンイェン"
同じ名前にふたつの呼び方。
どちらかに決めることばかりにこだわりすぎて、
"どっちでもいい"という答えを見失う。
いぇんいぇん。
"ツバメは冬は台湾で過ごして
春になると日本に行く"
台湾と日本にお家があるツバメ。
悩まなくていいように、
最初からお母さんが素敵な名前を付けてくれていた。
母からの届かなかった手紙にも、
愛情を感じる"跡"が、
きっといっぱい残ってた。