エイデン

バトル・インフェルノのエイデンのレビュー・感想・評価

バトル・インフェルノ(2019年製作の映画)
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マックス神父による壮絶な悪魔祓いの様子を生配信する動画チャンネル『除霊の時間』
多くのフォロワーが熱狂する人気チャンネルだったが、実は全てヤラセだという秘密を抱えていた
新作の撮影を終えた神父役のマックスは、演出家で幼馴染のドリューから、視聴者数が伸び悩んでいるため降霊術なども盛り込み新しさを出していくことを提案される
しかしマックスはその案を一蹴し、技術者のトミーや、その姪で新人アシスタントのライリーらに声を掛けると、数名のスタッフを引き連れて打ち上げに向かう
ブランド戦略だと言って大騒ぎするマックスは、ファンに囲まれてご満悦
ファンだと言う女性デザレーに誘われたマックスは、神父だという設定もないがしろにしてそのまま彼女と一夜を共にするのだった
翌朝 マックスは神父なのに寝ても良いのかというデザレーの質問を適当にかわしたマックスだったが、直後 彼女がおぞましい姿の老婆になるという幻覚を見る
その頃 自宅で新作の準備をしていたドリューは、『除霊の時間』でメイクを担当している恋人レーンに大作映画の仕事が回ってきたと知って喜んでいた
これで『除霊の時間』の仕事を辞めると言うレーンは、自分のことしか考えていないマックスに利用されているとドリューに忠告し、一緒に辞めるべきだと諭す
しかしドリューはこの仕事が挙式費用を貯めるのに丁度良いばかりでなく、友人のマックスを見捨てられないと返すのだった
またドリューはハイテク企業に勤める父から、郵送でパソコンを遠隔操作できる眼鏡型のデバイスをプレゼントされるが、顔を曇らせる
ドリューは父から何度も仕事を斡旋されていたが、それも人生を捨て企業の犬になるのと同じだと断っていたのだ
その後 ロサンゼルスのスタジオで『除霊の時間』新作の準備が進められるが、そんな中ドリューはスタッフのクリスの様子がおかしいことに気が付く
それだけでなく、今回除霊される役で呼ばれていたドラァグクイーンのダンテが、番組開始直前になってもスタジオに姿を見せていなかった
このままでは撮影は中止となり、マックスが怒り狂うと考えたドリューは、レーンに急遽代役をするように要請し彼女も渋々承諾する
多くのファンが心待ちにする中、スタジオにマックスも到着
マックスはレーンが代役と知り戸惑いながらも配信が始まる
性的虐待を受けたサブリナという役柄になりきったレーンは、イヤホンからの指示と演出で見事に悪魔憑きを演じて見せる
配信は順調に進んでいた頃、突如としてマイクを持っていたクリスが倒れるというトラブルが発生
何故か動揺した様子のクリスはすぐにトイレへ引っ込むが、彼はそこで何かに襲われてしまう
その直後 レーンは突然指示に従わなくなると、突然 人が変わったように豹変
そして超常的な出来事がマックスらを襲い始め、彼らはレーンが本物の悪魔に憑かれてしまったことを知るのだった



偽神父と本物のド級悪魔が生放送で戦うホラー映画

動画配信者がヤバいところに行ってヤバい目に遭う映画は最近増えてきたけど、とうとう悪魔の方からコラボに来る時代になった!
割とそこらのYouTuberより配信慣れしてて、監督・撮影・ライト・音響・演出全部1人でこなす配信者の悪魔が超パワーで大暴れ
世界中が見守る中で神父のコスプレしたクズが戦うという完全アイディア勝ちの映画

凝った悪魔殺人術で増やした視聴者すら味方にしながら暴れる悪魔に対抗するため、とりあえずネットで調べた知識で立ち向かう
悪魔さんはちゃんと悪魔なので物理も卑劣な手も使ってくる中、名前当て(エクソシズムでよくあるやつ、どんな悪魔かわかると対処ができる)など、掠め手のような手段で奮闘する主人公陣営と、凝った能力者バトルみたいな様相になってて大変良い
がっつりゴア描写やクリーチャーも出てきてビジュアル的な満足度も高め

ややインディーズっぽいトンチキさはあるものの、現代版『エクソシスト』な設定が普通に面白く、先も読めない展開で観やすい作品
ぜひ続編ではキリストも生配信とか初めてチャンネル登録者数とかで世界の命運分けてほしい
エイデン

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