楽しかった。楽しすぎた。
さすが、名前が似てるジェームズ・ガンと並んで信頼できる男、ジェームズ・ワン!
ケレンたっぷりのカメラワークと盛り上げすぎる劇伴で、ずっとニコニコしながら観てました。
ホラー映画なんだけど、とにかくニコニコしちゃう。
「ジミーちゃん、やってる、やってる!」って感覚(ワンさんはジェームズだからジミーちゃん)。
ケレン味たっぷりなんだけれど、安易に手持ちカメラとかやんないの。カメラ移動はきっちりステディカム使ってて、手持ちはここぞという所だけ。あと、斜めアングルもここぞという所だけ。基本的にフィックスばっかり。なんていうの? もう「横綱相撲」でしたね。
「イマジナリーフレンドもの(本作は最終的には違うところに着地するけど)」って、ハズレがないジャンルだけれど、その中でも本作は出色の最新作。
ロブ=グリエすら想起させるイメージの反復と相似形。最早エンターテインメントの皮をかぶった芸術映画といってもいいんじゃない?!
とりわけガブリエルが屋根裏にずっといたってのは、「家=人」の隠喩だとするなら、両方ともそのいちばん上に位置する「屋根裏=脳裡」にずっといたっていう象徴じゃないですか。なんちゅう見事な視覚表現なんだ。
主演のアナベルさん、「アナベル」にも出てましたね。その少女時代を演じたマッケンナ・グレイスちゃんも「アナベル」に出てた。
マッケンナちゃんはアメリカの芦田愛菜ちゃんですね。ノア・ジュプくんと同じく、どんどん大きくなってく。まるで親戚の子供を見てるよう。しかも、本作ではマッケンナちゃんのクレジットは「特別出演」でしたね。すでに、大物女優の風格じゃん!
マッケンナちゃんの「ギフテッド」と同じ2018年に日本公開された「フロリダ・プロジェクト」のブルックリンちゃん(2018年はこの二人の子役に加えて、ジェイコブ・トレンブレイくんがベスト3でしたね!)も、今年は「ねじの回転」の再映画化「ザ・ターニング」に出てる。やっぱちょっと大きくなってる。ジェイコブくんは今年は「あの夏のルカ」がありました。
ラストも決まったね~!
あれだけの惨劇の後なのに、ベッドにいる「実ママ」もニコニコ笑ってるの。
途中で提示された「血のつながりよりも一緒に暮らした疑似家族」っていう「振り」に着地するんだけれど、そこに、それをニコニコ見守ってる「実ママ」までいるところが素敵なんだ。
「育てママ」も出番が少ないけど、よかった。
「こんなこともあろうかと、取っておいたのよ」
あ~たは、真田さんですか?!
ラストショットも最高でした。
カメラが右にすーっとパンしていって、テーブルライトがフレームインして。
「インセプション」ばりに、「どっち? どっちなの?!」
いや~、なんて楽しいホラー映画なんでしょう!
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1時間後の追記
サム・ライミの「スペル」を観た時と同じ、ワンさんも原点へ「おかえりなさい」感が嬉しすぎ。