みーちゃん

マリグナント 狂暴な悪夢のみーちゃんのレビュー・感想・評価

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
3.0
発想はおもしろいと思う。もし続編があるなら、これは一作目として楽しめるかもしれない。で、お母さんの妊娠、出産が序章か。そういう構想があるのかどうかは知らないけれど、物足りなかった。

◇ここから本編に触れます◇鑑賞した人向けです。



私は、ここに寄生性双生児を持ち出した瞬間、ただのオモシロおかしい話では済まされない、描き方の責任みたいなものが伴うと思うので、そういう意味では、短絡的だと感じた。15歳でレイプされたというのも、この事に直接的には関係ないのに、ストーリーの装飾だけな気がしてモヤモヤした(廃墟になった研究所に保管されているセンシティブ情報に、あんなに簡単にアクセスできるのもびっくり)。

終盤、お母さんが、ガブリエルに話しかけるシーンでは、一瞬黙って聴こうとしてたのに、それが遮られたのは、因果応報なのか?ただの悲劇なのか?それも分からなかった。もし、この後、彼がヴィランとして覚醒する時が来たなら理解できるかもしれない。

あとリアルさに関わるディテールだから言うと、金縛りで身体が動かないのに殺人現場を見せられるシーンで、彼女は実際に思い切り大きな叫び声を上げていたけれど、あれは、どんなに叫びたくても、泣き喚きたくても、声が出ない、出せない、という苦しい状態を表現した方がいいと思う。