桃色

マリグナント 狂暴な悪夢の桃色のレビュー・感想・評価

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
3.8
ジェームス・ワン監督作品

思い起こせばこの作品を観たくて始めたホラー耐性修行。
「ホラーに負けない会」もその一つの修行だったね。
その途中で「死霊館」や「インシディアス」などジェームス・ワン監督作品もいくつか観てきたけど。

ネタバレ厳禁映画ということで、地雷を踏まないようにみなさんのレビューも薄目あけて読んでいたのだけど、どうやら新しいタイプの衝撃が襲ってくるんだと思ってた。
もちろんそれは間違いないんだけど…

夫の暴力で頭を壁に打ちけたことがきっかけで赤く染まった枕。
そっかぁ、ここからもう付箋が貼られていたんだね。
まぁ、私もネタバレしなように書くのは難しいわ。
ジェームス・ワン監督が新しさを求めた表現だというけど、精神的にゾワゾワと怖いというよりも、SFのように「どうなってるの?」という未知との遭遇の後味。
死霊館のウォーレン夫婦の扱うような心霊物としてならホラーも過去の映画の判例を引っ張り出してモヤモヤのオチをつけられるけれど、
この映画の場合は「どうして?」という科学的かつ医学的な不可解がどうしても残ってしまうんだよね。

今回、一件落着となった後も「それで大丈夫?」という心配もたっぷり残ってる。
精神力で封じ込めるのは、この複雑な脳の力より圧倒的に弱そうだからね。
まぁ、深くは考えないで最後は「愛」の力と読めば良いんだろうけど。

↓以下ちょっと疑問を書くけどネタバレになると思います。要注意。








脳を共有することなんかできないよね?という疑問がどうしても残るわ。
2つの脳がスイッチするなら理解できるんだけど…
まぁ、解離性同一症という多重の人格を持つ場合もあるから脳は本人をも誤魔化すのかもしれないね。
流産させた胎児を利用してこの脳がガブリエルを成長させたというオカルト要素もあるんでしょう。
そして…
ブラック・ジャックのピノコ思いだしたけのは私だけ?
手塚治虫ってやっぱり50年は先をいってた人なのかも。
彼の全てをきっちり纏める物語の終わり方はファンに対する素晴らしいサービースだった気がするわ。
面白かったけど…この話は終わっていないよね。
桃色

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