もちお

マリグナント 狂暴な悪夢のもちおのネタバレレビュー・内容・結末

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 字幕版です。
 以前から気になっていた作品です。
 ホラー映画としても、アクション映画としても楽しめました。

①良かったところ
・序盤
 まず、病院の場面が怖かったです。
 一気に緊張感が高まりました。
 そこからマディソンの話に飛びますが、妊娠中ということで嫌な予感がしました。
 「無事に過ごしてほしい……」と願いましたが、パートナーからはDVを受けているという最悪な状況。
 切除手術とマディソンがどう繋がるのかが気になり、惹き付けられました。

・フェアなつくり
 マディソンとガブリエルの関係が終盤で明かされました。
 切除前のガブリエルの映像は衝撃的でしたが、事実としては予想できるものでした。
 序盤から少しずつヒントが与えられていたので、わかりやすかったです。
 ヒントとして特に大きかったのは、ガブリエルの動き方です。
 関節の動きに違和感を覚え、「背中が前になっているのかも」と思いました。
 ベッドで馬乗りになって襲う場面や、ショウ刑事から走って逃げるシーンでドキッとしました。
 動きが独特だったので「終盤はアクション満載だったら嬉しい」と思っていたところ、見せていただけたので満足でした。
 
・緊張感
 切除手術に関与した人たちが襲われるシーンですが、ドキドキしました。
 いつどこからガブリエルが来るのか、ビクビクしながら鑑賞しました。
 電波の異変で近くにいることがわかるのも良かったです。
 予兆が明確なので「そろそろ来る!」と怯えながら鑑賞しました。

・アクション
 凄かったです。
 留置場から始まる警察署での戦闘が良かったです。
 背中が前になっているので、動きが独特でした。
 また、えげつない暴力を行使するので身構えながら観ました。
 被害者から飛び出る骨。
 痛々しかったです。
 強烈でした。

②気になったところ
・妹シドニーが病院に記録を取りに行く展開
 乗れなかったです。
 警察が捜査を進めているのに、なぜ暴走するのかなと。
 姉が逮捕されて焦る気持ちはわかりますが、警察も真相に近づいていたので一般人である妹の頑張りには違和感を覚えました。
 妹に見せ場を与えるため、妹に真相を知らせて病室でのラストを盛り上げるために感じました。
 少し萎えました。

・メインの登場人物が相手になると、トドメをささなくなるガブリエル
 中盤でのショウ刑事とガブリエルのタイマンは良かったです。
 あの時のガブリエルは逃亡を優先しているのかなと思ったので、トドメをささなくても気にならなかったです。
 モヤモヤしたのは警察署でのアクションが始まってからです。
 メインではないキャラクターたちは容赦なく殺害するのに対し、ショウ刑事やその相棒といった主要なキャラクターたちは傷つけるだけなので何だかなと。
 手加減しているように感じました。
 メインの警官2人は警察署で退場で良かったのではと思っています。
 また、ガブリエルが病室で妹をじっくり追い詰めるのも乗りきれなかったです。
 時間をかけて苦しめたかったのかなとも思いますが、容赦ない殺害シーンを何度も観たので違和感を覚えました。

・病室で実母がガブリエルのみに語りかける件
 あの時にメインで意識を保持していたのがガブリエルだからかなとは思います。
 ただ、マディソンが蔑ろにされたようでモヤモヤしました。
 ガブリエルとマディソンの2人に語りかける方が好みでした。

・マディソンがシドニーとの繋がりを認める台詞
 ラストで説明的に感じました。
 一方、不穏な電球で終わりなのは好きです。
 いい意味で嫌な終わり方でした。

③まとめ
 気になったところもありますが、好きなところが多いです。
 観て良かったです🙇‍♂️
もちお

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