ヒロ吉

狩りの時間のヒロ吉のレビュー・感想・評価

狩りの時間(2020年製作の映画)
4.4
Netflixにて字幕鑑賞。

あらすじは経済が破綻し、荒廃した近未来の韓国
一発逆転を賭けてヤクザが管理している賭博場を強盗し成功した若者4人達
ようやく人らしい生活が送れると思った4人であったが、恐ろしい殺し屋に追われる事になる…というもの。

やっとこそさ観たけどドストライクに好きな作品やった!
2時間15分を贅沢に使った骨太スリラー!

清掃されていない薄汚い建物、壁に落書き、大気汚染、荒れ放題の町、ホームレス、干上がった川と荒廃した近未来の美術、CGがめちゃくちゃ良い!

家族も居ない、金も無い、ましてや未来なんて無いどん底人生から抜け出す為の強盗…
素人達ながらも強盗シミュレーションあり
銃器販売店での銃器がずらりと並んでいる場面はテンション上がる!!

強盗シーンも迫り来るヤクザ達!逃げ切れるか…!?の緊張感は良かった!

殺し屋役は『PHANTOM ユリョンと呼ばれたスパイ』のパク・ヘス
初登場シーンからコイツ…ヤベェ…奴感半端ねえ!!
ヘマをやらかしたヤクザ達?全員皆殺し
無慈悲に殺す様が超怖い!
この殺し屋が出てきてからはヒリヒリした緊張感が半端ない!

仲間のうち、1人は賭博場で働く者が居て、そいつに電話を掛けたら、目の前にその殺し屋がそいつの携帯を持っているんやけど、その時の顔が照明で暗くてよく見えない場面はホラー的で超怖い…
追われている…と確信する瞬間はそりゃ汗ダラダラになるわ!
そこから駐車場でのくだり、車を盗み逃げようかとする時に照明が消えていったり、初めてちゃんと顔と顔を向き合う場面は下手なホラー映画よりも怖かった!
執拗に追い続けるのは『ターミネーター』的

”面白い“と言って殺せる寸前まで来たのに逃したりと静かな狂気を感じる
台詞少なめ、表情は基本無表情な殺し屋造形は超好き

全体的に照明の明暗演出が見事!
緊張感、不安を煽るスコアも素晴らしい!

まぁ若者達も自業自得といえばそうやけども、こんな世界では致し方ないっちゃ致し方ない
銃持っているんやからもっと反撃しろよ!とは思いつつも、終盤の主人公2人と殺し屋との銃撃戦、助っ人集団と殺し屋との銃撃戦はドライで超良かった!

エンディング部も切なくてカッコ良い締め方
ヒロ吉

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